慶應準硬式野球部はEASYSCOREを以下のように活用している。

  • データ分析活動
  • 自チームのデータ分析
  • 自チームのデータ管理
  • 試合情報の共有

まず、データ分析活動について

 慶應は地力で他大学に劣るため以前よりデータ分析活動に力を入れてきた。EASYSCORE導入以前は、打者傾向や投手傾向を専用の入力用紙に手書きが書き込み、試合後に集計、対策ミーティング前にすべてのデータを集めて人力で配球や投球割合などを莫大な時間をかけて分析していた。

 しかし、EASYSCORE導入後は、入力者を一人派遣すれば、データ分析などは自動で行われデータも瞬時に全部員に共有できるようになった。手間や正確性が向上したのはもちろんのこと、状況別、選手別の詳細なデータを選手の好きなタイミングで見ることができるようになったため、苦手としてる相手投手の配球を徹底的にケース別打者別で分析できるようになり、データ分析情報の質は大きく向上した。配球の面でも紙ベースで管理していたときは結果しか入力していなかったものの、現在は捕手がどこに構えたか、どこに投げたかの2つを入力できるようになった点もデータ分析を行う上で非常に大きなメリットだった。また、スピードガンもあるときは球速も簡単に入力することができるのでデータの質は向上していく。

図1対戦投手の投球チャート 打席結果まで表示
  • 自チームのデータ分析

 これは主に首脳陣が使っている。部員100人と大所帯のため、紅白戦やオープン戦のスコアをすべて細かく見ることはとてつもない労力がかかる。そこでEASYSCOREを活用して、打率や打席結果、投球結果に加えて1球ごとの投球結果などもわかるため非常に結果がわかりやすく、手書きスコア以上に情報を得ることができる。選手起用の一つの参考資料として使うことができる。

図2試合中の各打者の打席結果
  • 自チームのデータ管理

 個人成績を今までは手書きスコアからマネージャーがエクセルに一つずつ打ち込んでデータ処理を行っていた。しかし、その作業の必要がなくなり、リアルタイムで成績は更新されていくためいつでも選手たちは自身の成績を確認できるようになった。過去の試合にも簡単に遡れることができ、過去の試合を1球単位で振り返ることができるため、投手にとっても野手にとっても今までできなかった自己分析や振り返りが可能となる。

図3チーム打者成績のサンプル
図4チーム投手成績

 このように細かい項目まで多岐に渡って全部員のデータがひと目でわかるようになっている。

  • 試合情報の共有

 主にOBや保護者向けにSCORE JUSTをつかってオープン戦や公式戦を配信する。遠隔地にいるOBもリアルタイムでの観戦が可能になったり、より詳細な試合展開がわかるようになるため非常に評判が良い。これは、一般公開せずに限定的に公開する機能もあるので安心である。また、大所帯のチームではオープン戦が別会場で1日4試合行われることもあり、他チームの結果やライバルの結果なども瞬時にわかるため選手も試合配信機能は多くの場面で使っている。

 上記のようにEASYSCOREを導入することで今までできていなかったことや、手間暇がかかっていたことが効率化できたりするのでチームで導入するのは非常にメリットがあることだと思う。

 1つだけ注意しなければ行けないのは、入力者のレベルを上げる必要があるということだ。入力経験が乏しい状態で入力をすると誤った情報を登録してしまい情報の信憑性と質が低下するので、初期段階での部員への教育は非常に大事なことになってくる。アプリ機能の把握、基本操作事項の確認、アクシデント時の訂正など5試合ほど経験すれば簡単に使いこなせる状態になるだろう。

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