その一球を見逃すな!!

本日から始まった秋季関東大会。会場である山日YBS球場には多くの高校野球ファンが訪れ活気に溢れていた。

 今大会は来春のセンバツ甲子園に向けて重要な判断材料となるため、注目度は高い。プロ注目左腕・及川を擁する横浜高校を筆頭に、甲子園常連校が軒並み名を連ねている。優勝校、そしてセンバツ出場校としてどこが選ばれるのか要注目である。

第一試合

 出場全15校が集まって行われた開会式のあとの第一試合では、群馬県代表・前橋育英高校VS栃木県代表・作新学院高校の試合が行われた。
両校甲子園出場経験が豊富な強豪ということもあり、スタンドは多くの観客で埋め尽くされ、応援団も気合が入った応援をしていた。
試合は、強豪校同士らしく随所に好プレーが見られる引き締まった試合展開となった。作新学院・林と前橋育英・梶塚の投合いは緊迫した投手戦となり試合が進んでいく。両校ランナーを出すものの、両エースが要所で併殺打に打ち取るなど粘りのピッチングを見せる。
試合が動いたのは、グランド整備後の6回。よく整備後は試合が動くと言われているがまさにそのとおりとなった。まずチャンスを作ったのは作新学院。先頭の8番立石がセンター前ヒットで出塁する。しかし後続がこの日3つ目の併殺打に倒れてしまう。その後、1番松尾がレフトへのツーベースで再度チャンスメイクするも無得点。流れをなかなか掴みきれない。
 するとその裏、先頭の3番剣持が鋭く振り抜いた打球はライトスタンドへ。前橋育英が待望の先取点を得る。その後さらに、5番梶塚がレフト前ヒットで出塁するも作新学院・林が後続を併殺打に抑え最小失点で切り抜けた。
 7回表、好投を続けてきた前橋育英・梶塚にアクシデントが。先頭バッターの痛烈な打球が下半身を直撃。なんとかボールを拾い送球して打者を打ち取るが、その後、うずくまってしまった。担架で運ばれ試合は一時中断。チームの大黒柱の負傷交代という最悪の事態が頭をよぎる。しかし、数分後、梶塚は治療を終え再度マウンドへ。スタンドからも拍手が送られる。
 8回の表、作新学院は四球とレフト前ヒットでノーアウト1,2塁のチャンスを迎える。送りバントではなく、強硬策に出るも1塁手の好プレーに阻まれ1アウト1.3塁に。ここで迎えるは前の打席で2ベースを打っている1番松尾。応援団のボルテージも最高潮に。しかし、またしてもここで併殺打。前橋育英・梶塚の打たせて取るピッチングが冴え渡る。
 試合はこのまま1−0で終了。引き締まった好ゲームは前橋育英はホームラン一発で作新学院を沈めた。

第二試合

 第二試合は地元山梨学院と3季連続の甲子園を目指す中央学院の組み合わせとなった。試合は序盤から動く。山梨学院の先発佐藤が初回を三者凡退に抑えると、2番菅野がライトへのツーベースで出塁。その後2死2塁になり、打席には四番野村。初球を振り抜き打球は左中間の深いところに飛び込む先制2ランホームラン。山梨学院が主導権を握る。山梨学院は3回にも2本のヒットと四球でチャンスを作ると、セカンドゴロの間に一点を追加。
 3季連続甲子園のために絶対負けられない中央学院は、5回に1番青木のタイムリーツーベースで1点を返し2点差に詰め寄る。
しかし、山梨学院は6回、8番小吹が打った瞬間にわかる外野中段に飛び込む貴重なホームランで1点を追加する。
 山梨学院は3点リードの7回からコースに投げ分け的を絞らせないピッチングで好投を続ける佐藤から主将の相澤へスイッチ。緩急を上手く使った投球で中央学院打線を抑えていく。8回には4連打を含む一挙3得点の攻撃を見せ中央学院を突き放した。
 追う中央学院も最終回、満塁のチャンスを作り1点を返すも反撃はここまで。7−2で山梨学院が勝利した。

明日の試合

習志野—桐生第一
佐野日大−東農大三
常総学院−桐蔭学園
と好カードが揃う。明日以降の戦いにも注目だ。

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